COLUMN

タグホイヤー_オーバーホール

「そろそろタグホイヤーのオーバーホールをしておきたい」と考えている方は、正規店で行うのか、民間業者に依頼するのか迷われていると思います。

そこで今回は正規店でのオーバーホール、民間業者でのオーバーホール、それぞれのメリットデメリットを解説するともに、どれくらいの料金がかかるのかや選ぶポイントなどを解説しました。
オーバーホールを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

タグ・ホイヤーのオーバーホールは5年に一度がベター

オーバーホール_5年に一度

タグホイヤーのオーバーホールは5年に1度行うのがよいです。
なぜなら、時計内部の部品は長い間使用することで、部品の摩耗を防ぐための潤滑油がなくなり、部品が磨耗したり破損することがあるからです。

なお、5年に1度というのは目安であって、時計の使用環境や保存状態によって変わるので注意しましょう。
機械式時計は5年に1回、クォーツ時計は4年に1回といわれています。

オーバーホールを行う2つの方法

オーバーホールを行うには「正規店で依頼する」or「民間業者に依頼する」の2つがあります。
正規店で行う場合は、エドワードクラブの会員になることで料金が安くなるので、ぜひ加入しておきましょう。エドワードクラブについては次項で詳しく解説します。

方法1 エドワードクラブに加入

エドワードクラブとは、タグホイヤーのメンテナンスサービスの1つです。
タグホイヤーの正規店で購入した人のみに会員資格が与えられ、加入することで修理料金が割引になったり、保証期間の延長など様々な特典を受けることができます。詳細の特典は以下の通りです。

  • 保証期間2年延長(4年)
  • メンテナンス価格30%OFF
  • 部品価格20%OFF
  • 各種キャンペーンへの招待
  • 限定モデルの先行予約など

様々な特典があるうえに会費も無料なので、正規店で修理するなら入っておかないと損です。
注意点は”正規店で購入した人にのみ与えられる資格”というポイントです。もしまだタグホイヤーを持っていない人は、正規店で購入するようにしましょう。

次に加入する方法を説明していきます。といっても、手続きは3分程度で終わるので安心してください。

加入方法

加入方法は以下の通りです。(※正規店で購入した人のみ加入資格があります。並行輸入品を購入した方は加入できません。)

  1. 手元に腕時計を用意する
  2. エドワードクラブのサイト(https://www.tagheuer-edouardclub.jp/)にアクセス
  3. 時計のレファレンスナンバー・シリアルナンバーを入力する(※1)
  4. 案内に従って、個人情報を入力する

※1:文字盤の裏側に記載されています。モデルによって記載されている箇所が異なるので、公式サイトの「レファレンスナンバー/シリアルナンバーについて」をご確認ください。

以上でエドワードクラブへの入会は完了です。繰り返しになりますが、並行輸入品の場合は加入できないのでご注意ください。

料金形態

料金形態は以下の通りです。下記の表では、エドワードクラブ未加入時の値段も比較しました。(表示価格の左は一般価格で、右はエドワードクラブに加入している場合です。)

時計の種類 メンテナンスサービス コンプリート・オーバーホール

クォーツ時計 3針

¥9,900 / ¥6,600

¥33,000 / ¥22,000

クォーツ クロノグラフ

¥9,900 / ¥6,600

¥49,500 / ¥33,000

機械式時計 3針

-

¥49,500 / ¥33,000

機械式時計 クロノグラフ

-

¥66,000 / ¥44,000

エレクトロ-メカニカル(キャリバーS)クロノグラフ

¥19,800 / ¥13,200

¥66,000 / ¥44,000

機械式時計キャリバーRS 3針

-

¥64,350 / ¥42,900

機械式時計 キャリバーRS クロノグラフ

-

¥85,800 / ¥57,200

キャリバー36 / 360

-

¥115,500 / ¥77,000

ヴィンテージ時計

お見積り

お見積り

ピックアップサービス

¥880

¥880

※タグホイヤー公式サイトhttp://customer-service.tagheuer.com/uploads/file/Services_price_list_Japan_Oct2019.pdfより引用

メンテナンスサービスとコンプリート・オーバーホールの違いは次項から解説します。

メンテナンスサービス

メンテナンスサービスの内容はざっくり以下のようなものです。

  • 電池交換
  • 精密点検
  • 防水テスト
  • ケース洗浄
  • メタル・ブレスレット洗浄

メンテナンスサービスは一般的な修理内容と考えてよいでしょう。「時計の針の動きが遅い」などの事例であれば、メンテナンスサービスが該当します。

コンプリート・オーバーホール

そもそもオーバーホールとは、「分解修理」のことです。時計を全て分解し、内部の洗浄や部品の点検・交換などを行います。

メンテナンスサービスに比べて高額な料金なのは、大掛かりな修理や点検をするからです。修理内容の一部をみていきましょう。

  • オーバーホール(部品の交換や潤滑油の注油、内部の点検・洗浄)
  • 磁気検査
  • 精度点検
  • タイミング調整
  • 防水テスト

オーバーホールは車でいう「車検」のようなもの。だからこそ5年に一度という長い周期で行う必要があります。
修理内容の詳細が気になる方は、公式サイトより確認できるのでチェックしてみてください。

メリット

正規店でオーバーホールするメリットとしては

  • 高い技術が保証されている
  • 上記による安心感を得られる
  • 廃盤になっていない部品であれば、交換が可能

以上の3つです。

正規店に預ければ、タグホイヤーの時計を知り尽くした一流の技術者が対応してくれます。
料金は高いですが、高い技術によって愛用の時計を長く使えるのであれば、安い投資とも思えるかもしれません。

デメリット

正規店でオーバーホールするデメリットは

  • 料金が高い
  • 修理に時間がかかる

以上の2つです。

表でも紹介した通り、正規店でオーバーホールをするとどうしても料金が割高になってしまいます。
「一流の技術者が修理してくれるから高いのは当たり前」と言われればそれまでですが、「修理にこれだけかかるのか…」と思われる方も多いでしょう。
精密な修理なので、時計が返ってくるのにも約4〜5週間の時間がかかります。

方法2 修理業者に依頼

タグホイヤーのオーバーホールを行う2つ目の方法は、民間の修理業者に依頼することです。民間の修理業者に依頼することで、正規店よりも安くオーバーホールができます。タグホイヤーは時計ブランドの中でも人気ブランドなので、修理対応している民間修理業者は多いはずです。実際に「タグホイヤー 修理」で調べてみると多くの民間業者がヒットします。

とはいえ、「安かろう悪かろう」という言葉があるように、安ければそれなりのデメリットもあるので注意しましょう。

料金形態の相場

料金形態は業者によって上下するため一概には言えませんが、おおむね正規店でのオーバーホールよりも3割〜5割安くなると考えておくとよいでしょう。
ここで注意しておきたいのは、「値段の安さだけで業者を選ばない」ということです。

なぜかと言うと、値段が安いということは必ず安い理由があるからです。最も考えられるのは低クオリティですね。
あまりに安い業者であれば、経験の浅い技術者が対応している可能性も少なくありません。

もしそのような業者に依頼してしまった場合、すぐに壊れてしまってまた修理に出さなければいけないという状況に陥ります。

民間業者に依頼する場合の選び方

「安さで決めたらいけないのはわかったけど、じゃあどうやって選んだらいいの?」と思われた方は多いと思います。

民間業者の選び方はズバリ「実績やネットの口コミで評判を確認することです。
誰もが情報を発信できる現代においては、実際に利用したユーザーの声がわかります。
評判の高い業者であれば口コミや評価は高くなり、逆に悪い業者はそれ相応の評価がつくでしょう。

とはいえ、口コミや評価は偽造できるので安易に信用するのもよくありません。SNSを駆使してリアルな声を聞いてみる、または信頼できる大手民間業者に依頼するなどがベターです。
どうしても心配という方は、料金は高いですが正規店でオーバーホールしましょう。

メリット

民間業者に依頼するメリットは、”正規店よりも安い料金でオーバーホールができる”という点ですね。
3〜5割は安くなると考えてよいでしょう。

デメリット

民間業者に依頼するデメリットは、”修理技術が保証されない”という点です。
一流の技術者が修理してくれることが保証されている正規店とは違い、民間業者は誰が修理しているのか、ちゃんと修理してくれるのかもわかりません。

この不安に対する対策としては、値段で決めるのではなく、口コミや実績を調べて「評価の高い業者に依頼する」ことです。

まとめ:民間の修理業者に依頼する際は実績と評判を確認してから

今回はタグホイヤーのオーバーホールについて、正規店への依頼と民間業者への依頼どちらが良いのか、それぞれのメリット・デメリットなどを解説していきました。
結論、どちらが良いかというのは人によってデメリットに感じるポイントが違うので、一概には言えません。
どちらを選ぶにしても

  • クォリティに保証はないけど値段は高い
  • 値段は高いけど、クォリティは保証されている

の2択になります。自分ならどちらをとるのか、今回紹介したメリット・デメリットを踏まえて考えてみてくださいね。