COLUMN

コーチ_歴史_紹介

バッグや財布、ファッション小物など、様々なアイテムを展開するラグジュアリーブランド「コーチ」。
今や多くの人に愛される人気のブランドですが、その歴史はどんなものだったのでしょうか。
創業からおよそ80年にもわたる歴史について迫ります。
記事の後半では、ブランドアンバサダーの海外セレブや日本とのコラボ、コーチを愛用する芸能人も紹介しますので、気になる方はぜひみてくださいね!

コーチの歴史 手の届くラグジュアリーの変遷

およそ80年にもわたるコーチの歴史はどんなものだったのでしょうか。
コーチの歴史を時系列に沿ってみていきましょう。

【1941~】創業~クラシックなモノづくり~

コーチは1941年、アメリカニューヨーク・マンハッタンでマイルズ、リリアンカーン夫妻によって創業されました。

創業当時は倉庫スペースを拠点として、皮革製品の下請け生産を請け負っており、決して華やかな始まりとはいえませんでした。
しかし、創業メンバーである腕利きの職人6人のこだわりぬいたモノづくりは、次第に評価され、その人気は徐々にニューヨーク中に広がっていくことになります。

当時からこだわり抜いたモノづくりを徹底してきたコーチ。現代でもその思いは受け継がれており、こだわり抜いた製品を提供し続けていることが、今日までコーチが愛され続けている理由だと考えられます。

【1960~】グローブからバッグへ

1961年、ある日野球を観戦していたコーチの職人は、グローブの深みのある質感と使えば使うほどなじみ、柔らかくなる性質に気づきます。
この性質をバッグにも生かせないかと考え、試行錯誤を繰り返しました。
そして完成したのが「グラブタンレザー」。野球グローブの深みのある質感と柔らかさを再現することに成功しました。

その後、グラブタンレザーのコレクションを発表しましたが、その数はたったの12個。
ひとつひとつを手作りで丁寧に作り上げるため、このような少数の限定販売となったのです。
グラブタンレザーのコレクションはアメリカンクラシックといわれ、後に続々と生まれるクラシックコレクションの元祖となりました。

【1962~】ハンドバッグ革命

1962年、コーチはデザイナーに「ボニー・カシン」を迎えます。
ボニー・カシンには「女性のためのバッグ」という明確なビジョンがあり、ビジョンを実現するためにハンドバッグに革命を起こしました。

その革命アイテムこそが「カシン キャリー」。
買い物袋からインスピレーションを受けたカシン・キャリーは、丈夫なハンドル部分と外側にポケットをつけたこれまでにない斬新なバッグでした。

1973年には、グラブタンレザーの性質を存分にいかした「ダッフルサック」を発表し、発表後すぐに人気商品となりました。
当時は若者を中心に、カジュアルファッションが流行しつつある時代で、若者向けの雑誌にコーチのダッフルサックが掲載され、一気に注目を集めるようになります。

【1980~】地方ブランドからアメリカ全土へ

カシン・キャリーがデザイナーに就任し、人気バッグを次々に打ち出してきたコーチですが、その人気は”地方ブランドとしての人気”だったのです。
コーチのバッグはアメリカ北東のデパートの一角でしか販売されておらず、売り上げもまだまだ多くありませんでした。

そこでコーチは、元ニューヨーク市長であったビジネスマン「ルー・フランクフォート」を雇います。
ルー・フランクフォートは、バッグの販路拡大に向けカタログ作りや直営店の展開など、様々な施策を実行しました。
そうした施策によって、売り上げの上がらなかったコーチをアメリカ全土に知れ渡るブランドに導いたのです。

【1996~】コーチ最大の転換期

ルー・フランクフォートの登場により、クラシックなモノづくりを得意とするブランドとして頭角を表してきたコーチ。

しかし、その勢いは時代の流行変化から低迷期を迎えることになりました。

それまで、モードでクラシカルなスタイルが定番とされてきましたが、徐々に軽みのある素材やラフに着られるカジュアルファッションが主流となりました。

クラシカルなデザインが売りのコーチのバッグとカジュアルファッションの相性は悪く、顧客のニーズに合わなくなってしまっていたのです。

そんな状況を打破するべく、コーチはトップデザイナーに「リード・クラコッフ」を迎え入れます。

リード・クラコッフはそれまでのクラシカルなデザインを一新し、ナイロン素材を使ったラフな「ネオ・コレクション」を発表しました。

ネオ・コレクションをきっかけに、コーチのデザインは「クラシカルなデザイン」から「ラフに使えるカジュアルライクなデザイン」へと転換していったのです。

2001年には、コーチの歴史的発見ともいえる「シグネチャー・コレクション」が発表されました。
COACHのイニシャル「C」をモノグラムで表現したデザインは、今やコーチのアイコンとも言えるほどの人気ぶりです。

その後のコーチの人気は言うまでもなく、世界的トップブランドの地位を確立しました。
地位を確立した今でも、コラボ作品や新作アイテムを発表し、常にブランドの進化を追求し続けています。

海外セレブとコーチの歴史

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コーチはこれまで多くの海外セレブと深い関係がありました。コーチが世界的有名ブランドになったのは、海外セレブとの繋がりがあったからといって過言ではありません。

これまでコーチと関わってきたセレブを、各時代ごとに紹介していきます。

1970年 アリ・マッグロー

大ヒット映画「羊たちの沈黙」でジョディ演じるクラリスが持つバッグとして使用されました。クラリスの装いはバッグ以外は安物で、”都会に憧れる田舎娘”と比喩されるシーンがあります。

クラリスのように若い女性でも購入できる高級バッグ、という位置付けはコーチのブランド業界でのポジショニングを的確に表した場面でもありました。

1991年 ジョディ・フォスター

歌手のジェニファーロペスがリリースした「オール・アイ・ハブ」のMVでコーチのシグネチャーシリーズのバッグが使用されました。

当時、時代のトレンドはモードスタイルからカジュアルスタイルへと移り変わったころで、カジュアルなファッションに合う「シグネチャー・ライン」が発表されたのです。

2001年 ジェニファー・ロペス

「ブライダル・ウォーズ」という映画で、エマ演じるアン・ハサウェイのバッグとしてコーチのバッグが使用されました。
使用されたバッグは、創業65周年を記念して発表されたレガシー・コレクションの「Gigiレザートート」。

ボニー・カシンのデザインを受け継いで作られたこのバッグは、書類や弁当箱を入れるのに最適で教師役のエマにぴったりのバッグでした。

2009年 アン・ハサウェイ

2011年、コーチは創業70周年の節目に「最も嫌われているセレブ」に選ばれたグウィネス・バルトローを広告塔に起用しました。
一見ブランドイメージを下げかねない起用に思えますが、コーチは世間の評判だけで決めるようなブランドではありません。
グウィネス・バルトローのキャリアと育児を両立させながら信念をもち生きる姿が、「強い現代の女性」の象徴となり起用したといわれています。

2011年 グウィネス・パルトロー

2015年 レディ・ガガの愛犬

2015年にはレディ・ガガの愛犬「Miss. Asia Kinney」が広告塔に起用される珍しいケースがありました。
コーチはペットブームが盛り上がりを見せた当時の流行をいち早く取り込み、時代の最先端をいくブランドとしてイメージを築くことに成功します。

2016年 セレーナ・ゴメス

歌手や女優業の活躍だけでなく、ユニセフ親善大使を努め慈善事業に貢献するなど努力家でアクティブなセレーナ・ゴメス。彼女の生き方はコーチの理想そのものでした。
2016年にアンバサダーとして起用され、2017年にコラボしたバッグコレクションを発表します。
翌年の2018年にはアパレルラインのコラボアイテムを発表するなど、長い期間に渡ってセレーナ・ゴメスとコーチは関係を築きあげてきました。

日本のアニメキャラクターのコラボで見るコーチの歴史

コーチは海外だけでなく、日本への進出も果たしてきました。1980年代に日本へ展開して以降、深い関係を築きあげてきたコーチ。近年でも日本のアニメキャラクターとコラボするなど話題となりました。

【2019年】日本アニメ「NARUTO」とコラボ

2019年10月頃、コーチのエグゼクティブ・アンバサダーであるマイケル・B・ジョーダンの大好きなアニメ「NARUTO」とコラボしたアイテムが発表されました。アニメとブランドという異色のコラボは、ネット上でも大きな話題に。
常識に捉われないコーチの思想が、こういった異色のコラボを再現しているのでしょう。

【2016年】日本ゲーム「パックマン」とコラボ

2016年、1980年代に登場した日本のゲーム「パックマン」とコーチがコラボしました。
キャラクターロゴをあしらったキュートなデザインで、ポップな雰囲気が感じられるアイテムです。
こうしたゲームとコラボする背景には、若年層を顧客として取り入れるブランドの戦略があります。
実際に「パックマン」とのコラボアイテムは、若い女性を中心に人気がありました。

コーチを愛用している芸能人

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コーチを愛用している芸能人は数知れず。話題の人気女優もコーチのアイテムを愛用しており、そんな姿に憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。ここでは、コーチを愛用している芸能人3人を紹介します。

水原希子

女優やモデルとして活躍する水原希子さんは、2018年コーチのブランドアンバサダーに起用されました。
ブランドアンバサダーに就任した水原希子さんは、自信がデザインするオリジナルコラボバッグを制作し、プライベートでも愛用しているんだとか。

新木優子

ファッションモデルや女優として活躍する新木優子さん。彼女のコーチ好きはSNSからも感じ取れます。
私服を載せたインスタグラムでは、コーチのアイテムを着こなしたコーディネートが多数あります。
コレクションにも足を運ぶなど、芸能界きってのコーチ好きといっても過言ではないでしょう。

中村アン

おしゃれ女優として男女問わず人気のある中村アンさんも、コーチ愛用者の1人です。
インスタグラムに載せているファッションスナップは、コーチのバッグを使用しているものが多くあり、ファンから「可愛い!」と話題を呼んでいます。

まとめ

今回はコーチの長い歴史について、時系列に沿って解説していきました。
1941年に創業されたコーチ。およそ80年も続く長い歴史には、ブランドの拡大と消費者のニーズに応えるため、試行錯誤した先人たちの思いが刻まれていました。


今後もコーチの歴史は長く続き、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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2020.06.01